粗悪シリンジ(注射器)で現場はプチ混乱のコロナワクチン接種会場
新型コロナワクチンだが、集団・個別接種会場でちょっとした騒ぎが起こっている。
それは、政府認定(指定)のシリンジ(注射器)のうちの一社のものが、ものすごい粗悪品が続出してるということからだ。
DISPO VANという今まで聞いたこともない会社の製品だ。
医師になってかなり長いが、聞いたこともない会社だ。
翼工業という会社らしく、モノタロウでたたき売りされているメーカーだ。
で何が粗悪品かというと、シリンジは固着を防ぐために少し引いた状態で包装されている。
こんな感じに
これを開封して、滑りを確認して一度ぎゅっと押し込んで空気を抜いて薬液を吸うわけだが、一度ぎゅっと押し込んで離すと、こんな感じになる。
これは一度も使用していない、VISPO VANのシリンジだ。
内筒の表面にべっとりと潤滑オイルが付着している。
「本当にこれ、大丈夫か」
行政からの返答は
「GIS規格に合った製品で人体には影響がありません」
おいおい、これを見て問題ないというのか?
普通ならこんなシリンジが100個も200個も医療現場に出回ったら、厚労省からのリコール指示以前に、メーカーで全ての製品を自主回収するはずだが、厚顔無恥もはなはだしい。とりあえず返品のみ受け付けているようだ。
某有名メーカーのシリンジはというと
新品を一本開けてみる。
一度シリンジをぎゅっと押し込んで、、、
離すこんな感じ。
ちょっとピンが甘いが、何も付着していない。しかもスムーズに押したり引いたりできる。
そりゃそうだな。何十年も医者をやっているが、こんな粗悪品は見たことも聞いたこともない。
しかも、このシリンジ、手に取ってみるとわかるが、製品の表面が油でべたべたで、指が滑る。
手に取って接種すると、ベタベタになって手が滑る。
べたべた滑るくせに、ピストンが異常に硬く、しばらく置くと固着して動かなくなる。
翼工業、、、、、、
集団接種会場でも、いくつもこのような事例が上がっているらしいが、実は製品のほとんどがこの状態だ。いくつか不良品があるのではなく、一度内筒をギュっと押し込んで離してみると、ほとんど全部の個体でこの現象がみられる。
配布されたシリンジを計200本以上調べたが、すべてこの状態であった。
しかもこのシリンジは、ワクチンを吸ってしばらく置くと、シリンジが固着して、動かなくなる。下手すると女性の力ではシリンジが押すも引くもできないくらいに硬く硬く固着する。
もはや不良品ではなく、全数回収レベル。
もっとひどいのが、この2ccの規格。
ファイザーのワクチンは0.3cc吸うのだが、シリンジは2cc。しかも0.1ccのメモリしかない。
引くのも硬い、しかも2mlの規格で0.1刻みしかない注射器で0.3mlを正確に吸え、ってのは、不可能。
例えていうなら
300mlの牛乳を正確に測るのに、2Lの、しかも100ml刻みのメモリしかない巨大な計量カップで、300mlの牛乳をはかる
様なモノ。
これなんかは1mlのシリンジで、細かいメモリで、しかもシリンジもスムーズに動く。
エアーも抜きやすいし、非常に良い。
与えられた条件で最善を尽くすのがプロだが、これではあまりにもひどい。
厚生労働省って、バカの集まり。
医師免許を持ってるやつらも、自動車の普通免許のペーパードライバーよろしく、医学的知識も技術も現場の知識もない、バカばかり。
そのうえ、0.3ml正確に吸うのに2mlのシリンジを配るなんて、理論すら破綻してるバカの集まり。
2021年7月7日追伸
次の100個のシリンジにはこの不良品(内筒が油でギトギト)は5-6個しか見られなかった。
ただ、シリンジはあいもかわらずあまりに硬くて、うまく0.3mlちょうどですえなかったし、接種のとき硬くて難渋した。