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民間のPCR検査の闇

民間のPCR検査の問題点が挙がってきている。

 

まずは
「熱が出た」
「知人がコロナ陽性だったので心配」
「だるい」

等、新型コロナウイルスへの感染が心配だったとしても、決して民間のPCR検査を受けてはいけない。

つい最近あった検査結果の例を提示すると、こんな感じだ。

 

 

 

2021年**月**日

********様

 

株式会社**産業

新型コロナPCR検査センター

 

検査状況 詳細報告レポート

検査日 2021年**月**日

 

 ご提供いただきました唾液につき、RNA精製を行った上で、リアルタイムPCR装置にかけて検査を実施いたしました。

 検査の状況につきまして、検査員が目視で確認しましたところ、検体として取り出した唾液内に、SARS-CoV2(新型コロナウイルス)に特徴的なRNA配列が、

存在する

状況を示していました。

 

したがいまして、検査状況としては

高リスク

であることをご報告申し上げます。

以上

 

 

PCR検査の特徴として、一定確率で、検体にウイルスが存在したとしても存在しない状態を示したり、逆に検体にウイルスが存在しなかったとしても存在する状態を示したりする場合があります。本レポートは、検査の状況をご報告するものであり、検体にウイルスが存在する又はしないことを保証するものではありません。

※本レポートは、ご依頼いただきました検体につき、詳細をご報告するレポートであり、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への感染の有無を判断するものではありません。仮に、高リスク(唾液の中に新型コロナウイルスが存在することを示すような検査状況)であると報告されたとしても、新型コロナウイルス感染症に感染しているかどうか等については、判断できませんので、専門の病院または最寄りの保健所にご相談くださいますようお願いいたします。

 

 

 

現物の報告書はコレだ。

 

f:id:WikikiPedia:20210428002747j:plain



 

まずは、
「あなたはSARS-CoV-2に感染しています」
「あなたは新型コロナウイルスに感染しています」

と表記していないのは、その表記が診断に当たるので、診断は医師、歯科医師以外できないという、医師法があるからだ。

 

 

なので、こんなに回りくどい表記をしているが、要するにPCR陽性だ。
感度云々はあるが、それ以前に一番の問題は、最後の文言である。

 

専門の病院又は最寄りの保健所にご相談くださいますよう・・・・

 

この最後のいい加減で無責任な表記が現在問題になっている。

 

保健所への通達は医師からなされるので、このPCR 陽性者がこのいい加減なPCR検査の結果を持って保健所に連絡しても、保健所では

医療機関を受診してください」

としか言わない。

この検査会社の最後の文言は
直ちに医療機関を受診してください

とあるべきである。

 

ところで、この(いい加減な)民間のPCR検査を受けたとしよう。

実際あった事例としては

 

Day0 知人Aからコロナ陽性と連絡を受ける
Day1 発熱があったので民間PCR検査を受けた
Day2 新型コロナウイルスに特徴的なRNA配列が存在する(つまりPCR陽性)
   保健所に届け出るように指示が書いてあるので
   保健所に届け出ようとしたが、日曜なので、翌日まで待つ
Day3 保健所に届け出たら、「医療機関を受診しなさい」
   どうしよう?とオロオロしているうちに一日過ぎた(実話)
Day4 医療機関を受診、PCR検査施行
   (居住市町村ではなく知人宅の近所の病院を受診)
Day5 PCR陽性と判明、医師から保健所(病院のある市町村)に届出
Day6 保健所より連絡あり、住んでいる市町村の保健所に翌日連絡するとのこと
Day7 住んでいる保健所より改めて聞き取りアリ。一緒にいた友人を報告
Day8 (無症状の)知人(B、C)も濃厚接触者と判断
    保健所より唾液のPCRキットを発送
Day9 (無症状の)知人(B、C)2人がPCR検査を受ける
Day10 知人(B、C)2人のうち1人(B)がPCR陽性。
             症状が無いので、PCR陽性判明時を発症日とみなし、その後10日間自宅隔離の指示を受ける

こんな流れになってしまい、無症状の知人BはDay20まで自宅隔離。
コレは本当にあった事例だ。

 

ところで、この事例で最初から医療機関を受診していれば、最短だと

Day0 知人Aからコロナ陽性と連絡を受ける
Day1 発熱があったので医療機関PCR検査を受けた
Day2 PCR陽性と診断される。医療機関より保健所に通達
   保健所より連絡あり、住んでいる市町村の保健所に連絡するとのこと
Day3 住んでいる保健所より改めて聞き取りアリ。一緒にいた知人を報告
Day4 知人B、Cに保健所よりPCR検査キットが届く
Day5 知人BがPCR陽性。この時点を発症とみなし、知人BはDay14まで自宅待機

つまり、最初から医療機関を受診していれば、無症状の知人Bの自宅隔離期間が、最大6日程度短縮できた。

 

 

問題点としては
①民間のPCR検査の結果では、医師は保健所に届け出ることは出来ず検査をやり直す必要がある(のでさらに時間を無駄にする)

②民間の検査会社は受けた者を適切に医療機関に誘導せず非常に無責任

 

つまり

コロナが心配だったら、コロナの感染の心当たりがあったら、医療機関を受診しろ

 

民間のPCR検査は、全く無症状でも定期的に受ける必要がある特殊な職業のものや、田舎に帰省する前の安心のために検査を受ける場合などにのみ利用すべきである。