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大阪府知事吉村氏の医療分野での功罪

大阪府知事吉村洋文(よしむらひろふみ)氏の、医療分野での功罪を、医療現場の人間という立場から記す。

 

無し。
しいて言うなら、2020年度の65歳以上のインフルエンザワクチン接種の無償化であろうか。ただ、
「無料だ、早く打て」
と言っても、大阪府は何をするわけでもなく、全部市町村に丸投げ。詳細は後述(キーワードは”丸投げ”
もともと各市町村で65歳以上の補助制度はあり、さらに弱者に対しては無償化の制度は元々あったので、65歳以上全員一律無償化に本当に意味があるかは、かなり疑問。

 

 


 

イソジン問題
医療従事者の全員があきれ返った、意味不明の記者会見。
全く根拠なし。日本中の医療業界に笑いと混乱を巻き起こした珍事。詳細は後述

 

②65歳以上のインフルエンザワクチンの早期接種推奨
吉村知事は、10月のなるべく早い時期にワクチンを接種するようコメントしたが、これも医療現場と行政に大混乱を起こしただけ。
早く打てと言っても、実務は市町村に丸投げ。詳細は後述(キーワードは丸投げ

 

③一般診療所へのCOVID19のPCR検査の移行

これは無能の厚生労働省の方針だが、大阪府はこれに完全に乗っかって、総合病院での発熱外来の立ち上げをせず、一時スクリーニングを完全に一般診療所に丸投げ。コレは非常に罪が大きい。詳細は後述(ここでも”丸投げ”というキーワードが)

 

 

 

 

 

 

以下詳細に分析する


①インフルエンザワクチン接種の65歳以上の無料化

2020年9月9日、定例会見で、いきなり、大阪府の65歳以上のインフルエンザワクチンの無償化を打ち上げた。
また、10月1日より開始し、10月26日までは65歳以上を優先して施主するよう通達した。

問題点
①5月や6月の時点で、今年の冬のインフルエンザワクチン接種の必要性は十分に予想できたが、なぜにいきなり9月9日に言い出したのか。
しかも、言い出したはよいが、実務は各市町村に全丸投げ。もともと65歳以上の助成の開始日は市町村によって違い、例年は10月の3週目頃より開始している市町村では、いきなり10月1日から接種と吉村さんが言い出しても、対処できない。
ワクチンは接種後2週間で抗体が上昇して大体5か月くらい持続するので、あまり早くに接種する意味合いも薄い。


大阪府からはかなり強い口調で、
「10月1日より無料接種開始、10月26日までは65歳以上の接種を優先しなさい」

とFAXが来た。各市町村は慌てて、
「接種開始日は追って連絡します。10月26日までは65歳以上を優先するというのはあくまで目安です」
医療機関にFAXで連絡した。

 

ワクチンは例年、3回くらいに分けてメーカーより出荷される。
あまりに早く殺到しても、ワクチンの在庫がなく、混乱するだけである。例年の状況を鑑みると、10月ー11月で打てば十分であり、「10月になったらなるべく早く打て」という吉村氏の発言は、あまりに乱暴で無知で無責任で非科学的発言である。

 

⇒根拠もなく早く打てとあおって、医療現場は大混乱した 

 

 

イソジンで新型コロナは予防できる

会見の方法も乱暴である。商品を並べて、さもイソジンが新型コロナに効果があるような発言をした。
根拠となるデータは、少数での粗削りのデータで、論文にもなっていない。こんな素のデータを医学的根拠にする医師は、世界中探しても誰もいない。せめて論文になっているものを根拠にすべきだ。

 

論文を根拠にすればよいというのも賛否あるが、少なくとも、論文になる過程で、複数の専門家の査読をうけ、論文のレベルに応じてアクセプトされるので、受け取る方も、どのレベルの雑誌でアクセプされたされたか、判断できる。

小保方さんの論文が掲載された雑誌はネイチャーと言って、世界最高峰の雑誌である。そのため信ぴょう性は高いと判断できたが、世界中の研究者の目にさらされて、そして世界中で追従して研究されるので、あっさり偽造が判明したというわけだ。

 

⇒医学的根拠のない、データともいえない数字で効能をうたって、医療現場に混乱と苦笑いをもたらした

 

 

PCR検査の一般診療所への移行

おまぬけ厚生労働省は、PCR検査を一般診療所に移行する方針を打ち出している。
感染症の第2類の検査、しかも、咽頭や鼻腔より検体を採取するという作業を、感染のコントロールをしながら一般診療所で行うことは不可能である。

Go-Toキャンペーンは医学的な判断を完全に無視して、経済優先に行うので、まあ、勝手にすればよいが、医療現場の感染制御の方針を、おまぬけ厚労省が打ち出すと、ろくなことはない。

そこで、実際はどうすればよいかというと、5月ころよりまともな医師たちは言ってきたことであるが、総合病院などの駐車場に仮設診療スペースを設置し、「発熱外来」で一般の感冒患者をブルドーザー式に診察すべきである。

ばかなマスコミやエセ知識人たちは、PCR検査のドライブスルー化をしきりに主張するが、こんなもの作っても、どうしようもない。
防護服姿で、ブルドーザー式に感冒患者を診察、必要に応じてインフルエンザの抗原検査、COVID19の抗原検査・PCR検査をすれば、効率も良く、感染のコントロールもしやすい。

PCRのドライブスリーは、COVID19のPCR検査をするだけで、熱の原因の究明にはほぼ寄与しない。

大阪府では、他府県でそろそろ設置しだしている、このような発熱外来テントを設置する脳みそがなく、重症患者用のベッドをしきりに用意しようとしている。

今すべきなのは、各地区の主要病院の敷地内に、「仮説の発熱外来」を設置することである。

大阪府ではPCRの手上げの意志を各診療所にアンケートで聞いているが、現実的には数%ほどしか検査を手上げしていない。

 

⇒「これからはPCRは一般診療所でできます」と言われても、ほとんどの診療所では、検査はしていません(できません)。

 

 

 

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