ゆたぼん
YouTuber「ゆたぼん」の発言が物議を醸しだしています。
いやいや、彼はYouTuberではありません。ましてや革命家でもありません。
小学生です。
裁判に引っ張り出されたら、職業は「小学生」です。
話を「不登校」に戻すと、今回の問題は、そもそも義務教育とは何かを、本人も回りの大人たちも完全には理解できていません。本人はもちろん子供なので仕方がないですが、残念なことに、保護者も「義務教育」の意味を全く理解できていません。
義務教育の意味を私が述べても説得力がないので、例のサイトを引用すると
つまり、義務教育とは、個々が教育を受ける義務(努力)ではなく、保護者・市町村・都道府県・国などの監督者が子供に教育を受けさせる義気があるということです。
との主張は、彼の立場からは正しいです。
ただ、権利を義務から切り離すことはできない、表裏一体のものだと全く理解できていないのです。
問題点
では彼の何が問題かというと、親や学校、市町村他、教育を受けさせる義務のある者たち(監督者/保護責任者)の怠慢であって、子供に教育を受けさせる周囲の大人たちの義務違反です。
を許すと、教師の体罰以上に彼の今後の人格形成に対しては悪影響でしょう。
ちょっと考えればわかることです。
この選択の正当性を、義務教育の定義に基づいてどうやって説明するのでしょう。日本国の国民の教育の義務を、保護者たちは放棄してしまっています。
教師の体罰やいじめで学校に行けないことは不幸なことです。
学校に行かないという選択肢を、全否定しているのではありません。
学校に行かないという選択の正当性を、不登校の児童自ら「義務教育だから選択制」と称して正当化してしまい、また、その主張の正当性を周りが認めてしまうなら、それは親や教師、教育委員会、市町村、都道府県や国家の怠慢=ネグレクト、虐待です。
体罰やいじめで学校行きたくないのなら、安心して学校に行ける環境を、親や学校や行政・教育委員会が整える努力をする義務があります。
少なくとも、ほかの選択肢を含めて、(学問やそれ以外の情操教育を含めて)彼が標準的な教育を受けるよう周りも彼も努める必要がある。
2019/7/10
ロボット
「学校には行かなくていい」という彼の主張の理由としていくつか挙げられているのが、
①宿題を強制する学校に嫌気がさした
②先生に従う同級生がロボットにみえた
③先生にたたかれたが、それを先生が認めない
等がある。
①の主張が通るはずがないことは、まあ、社会に出て痛感するかもしれません。
②は当時9歳の子供の発する言葉としては、彼の言葉とは考えにくい。どう考えても彼の発言とするには不自然すぎて、父親が吹き込んだ発言と考えるのが自然である、との意見も出ている。
ただ、最初に学校に行きたくないという彼の発言に対して、父が
「同級生は先生の言いなりになっていてロボットみたいだろ?」
といったものを彼が無意識に取り込んで、いつしか本人も父親も彼の言葉として認識してしまっている可能性はある。
③に関しては、このエピソードを取り上げた新聞社は、彼の話だけを一方的に掲載していて、学校側に事実確認を取っていないとの話が出ている。
そうすると、革命家としての彼の主義・主張の根本が全部崩れ落ちてしまう。
思想の根本が崩れ落ちれば、あとは、単なる小学生の動画である。
9歳10歳の発言・行動としてなら可愛げがあるが、今後中学生になれば、彼の言動は単なる不良・ヤンキーの主張であり、顔をしかめる人が増えるかもしれない。
10歳のYouTuber U10
奇しくも同じ年齢のYouTuberであるU10(ユーと)君が、彼の言葉に対して、ウィットにとんだコメントを返しています。
ゆたぼん:宿題をしていないヤツとは遊びたくないと友達に言われた
U10 :僕もそんなズルい子とは遊びたくない
ゆたぼん:先生に従う同級生がロボットにみえた
U10 :ロボット、かっこいいよね
ゆたぼん:勉強したくない
U10 :勉強した方が社会に出てめっちゃ楽だよ
まあ、これを見ると、10年後、いや5年後生き残っている可能性が高いYouTuberはどちらか、というのは、火を見るより明らかです。
ゆたぼんの肯定者
ネットで見ると一目瞭然で、彼に対しての否定的意見が大半である。そして小学生のアンケートでも、勉強しなくてもよいと思っている子供はほとんどいないそうです。
では、芸能人でゆたぼんの主張を指示しているのはというと、
がそうである。
「学校に行きたくなければ行かなくてもよい」
という詭弁に共感する彼は、みなさんご存知のように
「税金払いたくない人は払わなくてよい」という主張で、司法のメスが入ったその人である。
両人とも、なんとなく共通点がありそうです。
もう一人、”ダルビッシュ”は、「自分の好きなようにいきればいい」とツイートしたが、単に、どうでもよい、という感じではないでしょうか?
結論としては、・・・・・・
10年後に答えが出るでしょう。
2020年1月22日追記